アコースティックギター表板のヴォイシング、タップチューニングその1
下の写真のようにアコースティックギター製作家が表板をコンコンと叩いて、その叩いた音=タップトーンを聞いてブレイシングや表板を削って調整をすることをヴォイシングとかタップチューニングと呼びます。1枚1枚、木材の硬さや密度が違いますので音を聞いて個々に調整します。
思い描いている音に近づくように表板の剛性や重量、振動を「最適化」する作業といったところでしょうか。ヴォイシングによってドレッドノートのギターを000のような音にするとかそういう事ではありませんのであくまでも最適化だと思います。
製作家によって色々な方法があり、このように表板だけで行う場合もあれば表板と横板を接着後に行う方法もあります。
ヴォイジャーギターズは後者です。
表板と横板を接着してからモールド(型枠)に入れた状態で行っています。裏板はまだ接着していないのでブレイシングを削ることができます。このほうがギターの完成形により近い状態で表板の振動特性を調整することができると思っているからです。タップトーンを録音するためにレコーダーを使います。続く